伊藤美誠「すごくうれしい」8カ月ぶり国際大会で笑顔の快勝発進
「卓球・女子W杯」(9日、威海)
1回戦が行われ、東京五輪代表の伊藤美誠(20)=スターツ=は田志希(韓国)に4-1で勝利した。3月のカタール・オープン以来、新型コロナウイルス感染拡大による国際大会中断からの再開初戦で快勝発進を果たした。準々決勝は陳思羽(台湾)と対戦する。
8カ月ぶりの試合をかみ締めるように、伊藤らしい多様なサーブやスマッシュを中心としたプレーで快勝した。実戦ならではともいうべきか、試合中は審判の微妙な判定や相手のネットインなどの不運なプレーもあったが、笑顔を見せて切り替える場面が目立った。
試合後のインタビューでは「すごく久しぶりの大会でうれしいです。試合をして皆さんに見てもらえてすごくうれしいし、目の前の1回戦をしっかり勝つことができて良かった」と喜びをかみ締めた。
国際卓球連盟(ITTF)主催の国際大会は8カ月ぶりだが、開催地である中国政府の方針もあって、日本などの海外選手は渡航後10日ほどのホテルでの完全隔離や、専用バスによる10時間以上の移動、省をまたぐ際の検査など厳しい条件が課された。
伊藤は大会の約3週間前に日本を出発。大会情報が直前まで二転三転していたが、五輪のシード争いにも直結するだけに、出発前の取材では「命がけで行くみたいなもの」と覚悟を明かしていた。一方、ずっと待ち望んでいた試合の再開でもあり、「私らしく楽しんでいい試合ができたら。色んな選手と試合ができるようにしたい」と意気込んでいた。
W杯の後は、ツアー・ファイナル(19~22日、中国・鄭州)にも出場を予定している。