柔道五輪代表の向翔一郎、体重無差別の全日本初挑戦へ 大野将平は見送り示唆

 柔道男子90キロ級で東京五輪代表に決まっている向翔一郎(24)=ALSOK=が、体重無差別で日本一を争う全日本選手権(12月26日、講道館)に推薦枠で出場する意向であることが5日、明らかになった。オンラインで取材に応じた日本男子の井上康生監督(42)が明かした。

 向はパワー型の海外選手にも対抗できる担ぎ技を得意としているが、全日本選手権に出場すれば自身初となる。

 全日本選手権は例年4月に日本武道館で開催されているが、今年は新型コロナウイルスの影響で延期となり、12月に講道館での特別開催となる。従来、重量級以外の推薦枠は前年大会1、2位か各階級の世界王者(五輪王者)のみに与えられていたが、井上監督によれば今年は各階級の東京五輪代表、同補欠にも出場権が与えられるという。五輪代表ではこれまでに、100キロ級のウルフ・アロン(了徳寺大職)が出場の意向を示していた。

 井上監督は「(各階級代表の)全選手とも気持ちは全日本に出たいと常日頃言っているので、柔道家の憧れなんだなと改めて認識している」と話し、「向だけでなく、全日本選手権の魅力は無差別の挑戦に大きなものがある。重量級がどれだけ力を発揮するか、軽い階級がどう挑んでいくかを楽しみに見たい」と期待を込めた。

 また、この日取材に応じた100キロ超級代表の原沢久喜(百五銀行)は、同時期に出場を検討している国際大会の開催次第で全日本選手権に出場する意向を示した。一方、過去2度挑戦している73キロ級代表の大野将平(旭化成)は「我々ちびっこ(軽い階級)はケガのリスクを考えなければいけない。私も強じんな体を持っていれば出たいが、いちファンとして楽しみにしている」と五輪前年であることも踏まえて見送ることを示唆した。

 今年は新型コロナ禍で東京五輪が1年延期となり、主要国際大会も3月以降に中断。10月に再開し、12月にはグランプリ・ザグレブ大会が開催予定となっているが、欧州での感染再拡大もあって不透明。五輪代表にとっては調整のための実戦計画が難しい状況となっている。

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