田中希実が転びながらV 全力出し切り「最下位でも悔いがない」 

 「陸上・木南道孝記念」(24日、ヤンマースタジアム長居)

 女子1500、3000メートルの日本記録保持者、田中希実(21)=豊田自動織機TC=が、転倒しながらのゴールで優勝した。タイムレースで2組1着の2分6秒72。同組で走った20年の日本選手権覇者、川田朱夏(東大阪大)を0・06秒上回った。東京五輪の参加標準記録を切っている5000メートルで、世界と戦うスピードを意識したレース展開を完遂した壮絶な勝利だった。

 ゴール目前で限界が来た。フィニッシュラインを切るように胸から倒れ込む。「足が前に上がらなくて“膝カックン”されたような感じ。全身の力が抜けてしまって…」と田中。見上げた電光掲示板で1着を確認したが、「最下位でも悔いがない」というほど出し切った末の勝利だった。

 1周目は最後尾、2周目の残り200メートルで加速し、ゴール手前で競り合ったレース展開は意図したものだ。12月4日の日本選手権・長距離種目(ヤンマースタジアム長居)で東京五輪代表の座を狙う、主戦場の5000メートルを見据え「世界の5000メートルはラストを800メートルのスピードで上がってくる。そのスピードを磨くため」と説明した。

 10月の日本選手権(新潟)では4位。「周りの選手に流されてしまうところがあったが、今回は自分の走りに集中できた」と進化を確認した。「この感覚は5000メートルでも生きるかな」。左膝、左腰を強打し「左肩も外れたようで心配」という傷だらけの勝利は必ず未来につながる。

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