萩生田文科相、新国立トラック存続「検討」世界陸連会長が「世界陸上東京開催」提案

 陸上トラック存続の動きが加速しそうな国立競技場
2枚

 萩生田光一文部科学相(57)は9日の閣議後の記者会見で、新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場(東京都新宿区)について、「可能であれば私は将来も陸上のできるようなグラウンドとして残すことは一つの方策だと思っている」と述べた。政府は五輪後に球技専用に改修する方針を2017年に決定しているが、複数の関係者によると、トラックを残して存続する公算が大きいという。

 国立競技場の陸上トラックの存続に向けた動きが加速した。萩生田氏によれば、世界陸連のセバスチャン・コー会長と8日に会談した際、2025年の世界選手権について東京開催を提案された。実現すれば1991年東京、2007年大阪大会以来の日本開催となる。

 国立競技場は五輪後に陸上トラックを撤去し、球技専用のスタジアムとして改修される予定だった。もっとも、コストの面から陸上トラックを維持する方向で検討が進んでおり、複数の関係者によると、兼用競技場として存続する可能性が大きいという。萩生田氏は「文科省としてはコー会長の意見も参考にしながら、大会後の運営管理について、民間からの提案や関係者の意見を集めて、丁寧に検討を進めたい」と話した。

 神宮外苑に設置された、五輪や世界選手権の開催に必要な練習用の仮設サブトラックは五輪後に撤去される予定となっている。コー会長は前日に国立競技場を視察した際、「ウオームアップできるサブトラックも維持していただきたい」と口にしていた。

 萩生田氏は「都心に400メートルのトラックを二つつくるのは大変なこと」とした上で、サブトラックの設置場所など国際大会仕様のグラウンドの在り方についてコー会長に検討を要望したことも明らかにした。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス