錦織圭、1年ぶり四大大会は2回戦で敗退…も充実感「プレーは良くなっていた」

 「テニス・全仏オープン」(9月30日、パリ)

 男子シングルス2回戦で昨年8強に入った世界ランキング35位の錦織圭(30)=日清食品=は74位のステファノ・トラバリア(イタリア)に4-6、6-2、6-7、6-4、2-6で屈し、6年連続の3回戦進出を逃した。同種目の日本勢は全員敗退。錦織は右肘手術や新型コロナウイルス感染を経て9月上旬に実戦復帰し、四大大会出場は昨年の全米オープン以来約1年ぶりだった。

 錦織にとって10度目の全仏は2回戦敗退で幕を閉じた。「安定感はないものの、プレーは良くなっていた。今まででは一番いい試合だった」。フルセットの敗戦では悔しさと同時に、確かな手応えをつかんだ。

 クレーコートが得意なトラバリアと4時間に迫る打ち合いを演じた。右肩に痛みが出始め、コート上で治療を受けた第4セットも粘って奪い返した。「相手が最終セットはレベルを上げてきて、太刀打ちできなかった」。負けを認める表情には充実感もあった。

 「自分のいい時には全く達していない。一番は球を打つ感覚。今は悪いところの方が多いけど、悪すぎないのが救い」。今季はできる限り多くのツアー大会を転戦し、理想のテニスを取り戻していく。

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