大相撲 正代、たまらず号泣…弟弟子や付け人の涙に
大相撲秋場所で初優勝し大関昇進を決めた関脇正代(28)=時津風=が28日、優勝一夜明けのリモート会見を都内の部屋で行った。
優勝を決め、土俵下に控える弓取りを務める弟弟子の幕下将豊竜を見ると、目が潤んでいた。思わず正代も泣きそうになったが「お客さんもいる。何とかこらえた」と言う。
花道を引き上げる際は今度は付け人が泣いていた。「緊張が抜けたところできた」と、たまらず号泣した。
今場所は立ち合いの馬力が増し、前で相撲を取ることで勝ち星を重ねた。自粛期間を利用し、筋力トレーニング、基礎運動の成果が花開いた形だ。
「単純に馬力と圧力が強くなった。今まで立ち遅れが目立ったけど、(今は)相手より先に足を出しているのがいい」と自賛した。
独特の弓なりになって腰高の当たりは「直した方がいい」と親方衆も指摘する。本人は「もう少し前傾になれたらと思う」と今後の課題。一方で「今場所に関してははじく、ぶつけていく感じ。勢いを殺さないように出ていく感じ」と、手応えは十分にある。
新十両昇進時に「誰とも当たりたくない」と発言し、正代といえば“ネガティブ”というのが代名詞だった。それが今場所前は「初優勝したい」と言い切った。「性格は変わっていない。口に出さなかっただけ。なるべく口に出していこうかなと。地位もあるし、地震も。経験してきたことがだいぶ影響している」と“ネガティブ正代”は卒業した。





