宇良が無傷の5連勝「欲を出さないように」関取復帰は「感じない」

村田(手前左)をはたき込みで破る宇良=両国国技館(撮影・中田匡峻)
2枚

 「大相撲秋場所・9日目」(21日、両国国技館)

 2度の右膝手術を乗り越え、番付を西幕下5枚目まで回復した元幕内の宇良(28)=木瀬=が村田(高砂親方)との全勝対決を制し、無傷5連勝に伸ばした。立ち合い、押し込まれたが左に回り込みながら、鮮やかなはたき込み。思わず右拳を握った。

 「きょうはわりと落ち着いていた。全勝とか気にすることなくきょうの一番に集中した。確実に番付を上げていけるのはうれしい」と、喜んだ。

 あと2番に18年初場所以来の関取復帰が懸かるが「厳しいんじゃないですか。全然(十両昇進は)感じない。上がれる感じがしない。甘くない世界というのは十分に分かっている。不安の中で戦っている」と、現実味はまだ感じない。

 初日から一日一番に集中。「ここまで来たらあと2番に勝ちたいけど、欲を出さないように」と冷静に臨む。

 宇良は奇手“居反り”の使い手として関学大から角界入り。多彩な技とスピードを武器にスピード出世した。しかし、17年秋場所、右膝前十字靱帯(じんたい)を断裂。手術を行い、6場所連続で休場。18年秋場所、三段目で復帰した。

 昨年初場所、幕下まで戻ったが古傷の右膝前十字靱帯(じんたい)を再び断裂。同2月下旬に前回同様、腱の再建手術を行った。

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