錦織圭、1年ぶり復帰戦で逆転負けも「前向き」接戦で勝つ体力、試合勘には不安

 「男子テニス・ジェネラリオープン」(8日、オーストリア)

 19年10月に右肘を手術した世界ランキング34位の錦織圭(30)=日清食品=はシングルス1回戦で同47位のミオミル・ケツマノビッチ(セルビア)に6-4、4-6、2-6で逆転負けし、約1年ぶりの復帰戦で勝利を手にできなかった。錦織は8月のツアー大会直前に新型コロナウイルス感染が判明。開催中の全米オープンを含む2大会を欠場し、復帰がずれ込んでいた。西岡良仁(ミキハウス)は1回戦でギド・ペラ(アルゼンチン)に3-6、0-6で敗れた。

 1年間の空白は、簡単に埋められるものではない。錦織は21歳の新鋭ケツマノビッチに逆転で屈した現実を冷静に受け止め、今後への収穫も見いだした。「1、2セット目は攻撃的にプレーできた。いい場面もあったので前向きな気持ち」。そう語る表情には、自らへの期待感がにじんだ。

 5ゲームを連取した第1セットは、理想の展開だった。得意のバックハンドだけでなくフォアでも攻め、早くも完全復活かと思わせるほど。しかし、ダブルフォールトを連発してサービスゲームを落とした第2セット中盤で流れが変わった。

 「2セットで終わらせていたら」と悔やんだように、接戦で勝つ体力や試合勘は足りない。サポーターを巻いた右肘も「まだ傷痕が痛んだりする」と不安は残る。

 「なるべく試合数をこなしたい。今日のような試合を勝てれば、より早く戻ってこられる」。今後はイタリア、ドイツでクレーの大会を転戦し、27日開幕の全仏オープン(パリ)に備える。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス