大坂なおみ、黒人差別被害者家族からの感謝に涙「私は意識を広めるためのただの器」

 「テニス・全米オープン」(8日、米ニューヨーク)

 女子シングルス準々決勝が行われ、2年ぶりの優勝を狙う世界ランク9位の大坂なおみ(22)=日清食品=は、同93位のシェルビー・ロジャース(米国)を6-3、6-4で下し、2年ぶりの4強入りを果たした。準決勝ではジェニファー・ブレイディ(米国)と対戦する。

 今大会で黒人差別への抗議を続けている大坂は、1回戦から続けている黒のマスクで入場。この日は5月にミネソタ州で警官に首を圧迫され、死亡したジョージ・フロイドさんの名前が入っていた。首を地面に押し付けられたフロイドさんが「息ができない」と訴える動画が拡散し、この事件をきっかけに「黒人の命も大事だ(ブラック・ライブズ・マター)」のスローガンを掲げる一連の抗議デモが全米各地に広がった。

 大坂は決勝までを想定した7枚のマスクを準備しており、残るは2枚となった。

 米ESPNによると、試合後、大坂に4回戦で付けたマスクに記したトレイボン・マーティンさんの母と、3回戦で付けたマスクに記したアマード・アーベリーさんの父から感謝のビデオメッセージが届いた。メッセージをみた大坂は「彼らはとても強い。私は意識を広めるためのただの器でしかない。痛みを抑えることはできないけど、なんでもお手伝いできれば」と話した。会見では「泣かないように一生懸命頑張った。私のしていることに感動してもらえるのは、本当にうれしい」としたが、その後、ツイッターを更新し、「これをみて私はとても泣きました。愛してるよ、ありがとう」と、綴った。

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