霧馬山が初の大関戦勝利!貴景勝を撃破 八角理事長「最高の攻め」

 貴景勝(右)を寄り切りで破る霧馬山
2枚

 「大相撲7月場所・6日目」(24日、両国国技館)

 自己最高位、西前頭3枚目、24歳の霧馬山が大関戦初勝利をもぎとった。貴景勝の押しを飛んでしのいで寄り切った。2勝目(4敗)ながら、前日も新大関朝乃山に善戦。潜在能力を八角理事長(元横綱北勝海)も高評価した。7日目は初の横綱戦、白鵬に挑む。

 霧馬山が驚異の身体能力を見せた。貴景勝の豪快押し込みに後退しながら土俵際、左へピョンと飛んで回った。前のめりになった相手の左前ミツを取って一気の出足で寄った。

 土俵下に吹っ飛ばし、尻もちをつかせた大関を心配し、土俵から駆け下り、声を掛ける姿には人柄がにじんだ。インタビュールームでは「すごいうれしい」と笑みを浮かべた。

 同学年の大関に「負けたくない」とライバル心もあった。「最後に残れた。まわしが取れて良かった。体が動いた」とうなずいた。

 初の上位総当たりで、まだ2勝目ながら前日は朝乃山を追い込んだ。細身の体で全身がバネ。前ミツを取ってスピードのある相撲はモンゴルの先輩、元横綱日馬富士をほうふつ。八角理事長も「最高の攻め。足腰の良さ、まわしを取ってからの投げの強さとか、上位は嫌」と力を認めた。

 24歳の成長株。昨秋、横綱鶴竜が同部屋に移籍したことが転機となった。太れないことが悩みだったが、ちゃんこの時は丼飯3杯食べるまで、横綱が隣で付きっきり。140キロ台まで増加した。

 今場所前、部屋で初めて三番稽古(同じ相手と続けて取る)の相手を務め完敗したが、上位の圧力を体感。トレーニング方法や、「人生について」など精神面の助言ももらう。

 モンゴルの遊牧民出身。野性のオオカミを毎年、見るような草原で育った。「怖いですよ。でもオオカミを見るのは縁起がいい」。どん欲に獲物を狩る本能が備わる。

 7日目は「すごい好き」と言う憧れの白鵬戦。「強い人と相撲を取る。いい相撲を取りたい」と初金星に挑む。

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