内村航平「絶対あると信じてやる」鉄棒に絞り挑戦、五輪4度目出場へ王者の執念

 来夏に延期となった東京五輪まであと1年になった23日、体操男子の個人総合2連覇王者の内村航平(31)=リンガーハット=が、国際オリンピック委員会(IOC)の日本語公式インスタグラムのトークライブに出演。種目別の鉄棒に絞り、五輪出場を目指す心境を語った。新型コロナウイルスの収束が見えない中、開催を不安視する声もあるが「絶対にあると信じてやる」と語り、自身4度目となる五輪出場に自信をみなぎらせた。

 1年後のTOKYOへ。スペシャリストとして挑む思いと覚悟を、内村が語った。

 「今回は鉄棒に絞って東京を目指します。初めての挑戦。リオ五輪までは“6種目できてこそ体操”という信念でやっていたが、リオ後はプロに転向してやっていく中で、3年連続のけがで思うように体が動かなくなった。このままでは東京五輪は現実味を帯びてこない。鉄棒なら確実に五輪を目指せる自信があった」

 19年は両肩痛で苦しんだ。長く個人総合の王者として君臨してきた31歳の体は満身創痍(そうい)の状態にある。「痛みがなくなることはない。毎日どこかしら痛い。挙げていくときりがないくらい」と率直に明かす。トップアスリートとしての競技生活に終わりが近づいていることも感じている。

 「やれるならずっとやりたい。やることは可能だと思う。でも、第一線でやるとなると、そこまで長くない」-。

 新型コロナウイルスの収束がみえない中で、21年の開催も危ぶむ声が出てきているが、「僕は絶対にあると信じてやる。全てのアスリートがそうだと思うけど、どんな状況でもやることを信じて、自分を信じて頑張るだけ」と、前だけを見つめる。「初めての5年に1回の五輪かつ自国開催。そしてコロナに人類が打ち勝った証しとなる五輪。特別が重なって掛け算になる。いろんなメッセージが伝えられる五輪。その舞台に立ちたい」。開催が決まった2013年から思い描いてきた。その着地点は譲れない。

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