陸上・ケンブリッジ飛鳥が大会新10秒29 五輪延期に前向き「猶予できた」

 「陸上・東京選手権・第1日」(23日、駒沢陸上競技場)

 男子100メートル予選が行われ、16年リオ五輪男子400メートルリレーで銀メダルを獲得したケンブリッジ飛鳥(27)=ナイキ=が、追い風0・3メートルの条件下、大会新記録の10秒29で全体1位となり、24日の準決勝に進んだ。大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で無観客開催となった。

 雨が降りしきる中、ケンブリッジは10秒29で走りきった。昨年9月以来の実戦は「10秒25ぐらいで走れればいいと思ってた」といい、「予選の手応えとしてはそこまで悪くない」とうなずいた。

 コロナ禍で延期となった東京五輪が2度目の1年前を迎えた。延期に翻弄(ほんろう)される選手もいる中で「僕は(五輪延期を)ネガティブに考えてない。準備ができると思えば、ほっとするまではいかないけど、猶予ができて良かったという自分がいる」と前向きだ。

 ひげを生やし、イメージチェンジも行った。「伸ばしてみたら評判が良くて。3、4月から伸ばしてます」と笑顔で説明。今季の目標とする「自己ベスト」に向け、気持ちを新たにしていた。

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