“暴言動画”の柔道・向に厳重注意…金野強化委員長「軽率」「反省して」

 全日本柔道連盟の金野潤・強化委員長(53)は22日、オンラインで取材に応じた。男子90キロ級で東京五輪代表に決まっている向翔一郎(24)=ALSOK=がYouTube上で柔道関係者を中傷する動画を投稿したことに対して、強化のトップとして厳重注意を行ったことを明かし、「代表の影響力は普通の人間とは全く違う。軽率だった。強化委員長として深くおわびしたい」と陳謝した。

 向は今月までに、YouTubeで配信された動画で喫煙する姿をさらした。さらに後日、それを指摘した関係者に対して中傷するような動画を自身のチャンネルで公開。現在は非公開となっているものの、その一連の経緯を週刊誌に報道されていた。

 向の日大時代の指導者でもあった金野委員長は「強化委員長として、大学時代に向を教えていた者として、皆さまに不快な思いをさせてしまい、深くおわびしたい」と陳謝。向本人には口頭で厳重注意したといい、「ものの考え方や、代表選手の影響力を伝えた。しっかり反省してほしい。代表選手の影響力は普通の人間とは全く違う。そこをしっかり認識してほしい」と話した。

 また、柔道の代表選手がSNS等を使用する上でのガイドラインをつくる方針も示した。近年はSNSや動画などを活用してファンと交流するアスリートが増えてきており、全柔連の強化選手も多くが自身のアカウントを持ち、さまざまな発信をしている。全柔連としてはSNSでトラブルを起こさないよう講習会などを実施してきたものの、明文化したルールは設けていなかったという。

 金野委員長は「これを機にしっかりとした明確なガイドラインを考えていきたい。(例えば)差別的な発言、誹謗(ひぼう)中傷、または喫煙、飲酒、ギャンブルが映像に映り込むことも含めて、明確なSNSの使い方を提示していく必要がある」と基本方針を示し、「見て不快に思う方が多数いることは、代表としてするべきではない。選手たちがいろんなことを発信していくことを全て締め付ける気はないが、自分の観点でしかものを見れないのは軽率」と述べた。

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