尾車親方、勝武士さんの死に「いたたまれなかった」7月場所を弔い場所に

 「大相撲7月場所」(7月19日初日、東京・両国国技館)

 日本相撲協会の尾車事業部長(元大関琴風)が22日、取材に応じ、7月場所まで1カ月を切り事業部長としての思いを語った。

 「5月場所が中止になった。3月からずいぶん空きましたから、やっと場所が近づいてきたなという気持ちでいます」。

 新型コロナウイルスに感染した高田川部屋の勝武士さんが5月13日に亡くなったことは大きなショックだった。尾車部屋と高田川部屋は近所で救急車が止まった時はずっと防犯カメラに写っていたという。「どうかしたのかと思いながら、聞くわけにもいかず。ずっと長く救急車が止まっていたのでね。どうなってるんだろうというそんな気持ちで見守っていたんだけどね。勝武士くんが病院に運ばれていったのはその後に分かったんだけど、最悪の結果をもたらしてしまった。本当に本人もだけど、部屋の若い衆もだし、師匠やおかみさんもみんなの気持ちを思うと、正直、いたたまれなかったというのが本心」と、悔やんだ。

 改めて人ごとでないと全協会員が認識した悲劇だった。「お相撲さんもどこかで人ごとというのがあったかもしれないんだよね。俺は移るわけがないとか、あったかもしれない。やっぱり身近でああいうことが起きると、相当、ショックは大きかったと思う。それに増して、できる限りの防御を自分たちでしなくてはいけないんだよというのを僕もお相撲さんにも話をしたし、よその力士も一緒だと思う。移ったことを罪にする気はないよと。やっぱり不要不急の外出を控えろというのは僕も部屋の力士を集めて言った。念押しした。あれは本当にショックです」と明かした。

 「そのためにも7月場所でいい相撲を元気な相撲を皆さんに見てもらえるように、いま場所に向かってどこも頑張っていると思う」と、全力士で7月場所を弔い場所とする思いだ。

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