設楽悠太、16位完敗で無言…所属監督「完全に力負け」一度も浮上できず日本人10位

 「東京マラソン」(1日、東京都庁~東京駅前)

 東京五輪男子代表の選考会を兼ねて行われ、前日本記録保持者の設楽悠太(28)=ホンダ=は2時間7分45秒の16位で、五輪切符獲得はならなかった。ゴール後は報道陣の質問には答えず、無言。所属の小川智監督は「今日は完全に力負けだった」と完敗を認めた。

 存在感を示せなかった。設楽はスタートから先頭集団ではなく、2番目に速いペースメーカーについて第2集団を走っていたが、超高速レースの中で一度も浮上することなく、日本人10位の16位でゴール。日本記録保持者の大迫傑(28)=ナイキ=が自身の持つ日本記録を更新する2時間5分29秒で日本人トップの4位に入り、五輪代表を確実にした。

 設楽はゴール後、報道陣の呼びかけにも足を止めず、無言。ホンダの小川監督は、設楽のレースについて「力負けっていう感じ。それ以外はない」と完敗を認めた。けがはなかったものの、2週間前に出場した熊日30キロロードレースの疲れが抜けきってなかった影響も示唆。超高速レースで馬力を発揮できず、「100%以上のコンディションでいかないとこのレースには対応できなかった」と振り返った。

 五輪最後の枠が懸かる大一番にピークを持ってきていた大迫らには、気持ちの面でも負けていたという。設楽は昨年9月のMGCでスタートから大逃げを図ったものの、後半失速して14位と玉砕。以降はモチベーションに苦労していたといい、小川監督は「MGCが終わってからはしばらくそんな感じだった。大迫選手との差はそういう精神面もあった」と話した。

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