阿部詩狙い?因縁の相手も出場 決勝で再戦チャンス 監督は「準備をしてきた」

 柔道の東京五輪代表選考会の一つ、グランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会(21~23日、ドイツ)の組み合わせ抽選が20日、現地の試合会場で行われた。今大会をもって五輪代表内定を狙う女子52キロ級世界選手権金メダルの阿部詩(19)=日体大=は第2シード。昨年11月のGS大阪で、海外選手に初めての黒星を喫した因縁の相手である世界ランク1位のブシャール(フランス)も出場し、順当なら決勝で当たる組み合わせとなった。

 ブシャールは2週間前のGSパリ大会にもエントリーしていたものの、直前になってキャンセルした。日本女子の増地克之監督によれば目の負傷が欠場理由だというが、「(デュッセルドルフ大会に出る)詩に当ててきたのでは」と、フランス陣営の作戦ではないかと推察した。

 ただ、「当たったらしっかりリベンジしたい」と雪辱に燃えている阿部としては、心待ちにしていたチャンスが早くも到来した形だ。前回は徹底的に研究、対策され、相手の右手と左手をクロスする変則的な組み手で攻撃を封じられた。さらに、延長に入ってからは肩車で投げられて苦杯を喫した。

 もちろん阿部も前回の反省を踏まえて練習を積んできた。増地監督は「今度は逆に阿部がうわてをいくような準備をしてきた。リベンジが(今大会の)最大のポイントになる」と期待を寄せ、「いかに試合の中で瞬時に対応できるか」と、五輪本番も見据えて、対応力をテーマに挙げた。

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