引退の豪栄道が「武隈」襲名 “おかん”真弓さんも涙 寝屋川初の市民栄誉賞も

 日本相撲協会は28日、大関豪栄道(33)=境川=の引退と、年寄「武隈」の襲名を発表した。9度目のかど番だった初場所で負け越し、大関から陥落が決まっていた。今後は境川部屋付きの武隈親方として後進の育成にあたる。引退会見は29日に行う。豪栄道の地元、大阪府寝屋川市は初の市民栄誉賞の授与を検討すると発表。母・沢井真弓さん(64)は愛息をねぎらった。

 大関豪栄道改め28日付で武隈親方となった。丸15年、土俵一筋に駆け抜けた。大関昇進から一度も降下せず、大関のまま引退するのは11年名古屋場所の魁皇以来と男気あふれる引き際。地元寝屋川市も反応も早かった。

 13年から「寝屋川市ふるさと大使」に就任した豪栄道。広瀬慶輔市長は「『豪栄道と言えば寝屋川市』『寝屋川市と言えば豪栄道』。市民に愛されるスーパースター」と絶賛。

 16年秋場所で大阪出身力士としては86年ぶり優勝を全勝で飾った。「功績が大きい。市初の市民栄誉賞の授与を検討する」と発表。同市出身の有名人、元メジャーリーガーの上原浩治、芸人で芥川賞作家の又吉直樹、歌手PUFFYの吉村由美らもいる中で快挙だ。

 27日昼、引退を電話で告げられた母・真弓さんは愛息をねぎらった。「以前から『大関を陥落したら辞める』と聞いていた。昔から自分で決めたら変えない子だった」

 真弓さんは大関陥落が決まった12日目、国技館で観戦した。「(12日目に)負けた時に何か、気力も切れてたのかな」と最後を覚悟していた。

 両肩、左足首と毎場所のようにけがに苦しんでいた姿を見ていた。「ホッとした部分もある」と言うのが母心。「大阪で待ってるよ、とは今年は言えなかった。よく頑張ってくれた」と、涙ぐんだ。

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