伊藤美誠「負けたからこそまた頑張れることもある」【一問一答】

 「卓球・全日本選手権」(19日、丸善インテックアリーナ大阪)

 女子シングルス準決勝が行われ、昨年の覇者で史上初の3年連続3冠を目指した伊藤美誠(スターツ)が女子ダブルスでペアを組む早田ひな(日本生命)に3-4で敗れた。早田は初の決勝進出で、石川佳純(全農)と対決する。

 伊藤の一問一答は以下。

 -接戦で敗れた。

 「早田選手の方が今日の試合では上回っていた。いいボールがたくさん入ってきた。今日の試合はよくここまで戦えたなと。戦術でもすごい調子よかったと思うし、実力も上がっているので、その部分をすべて出された。押され負けした。今(自分が)持っているものは出したんじゃないかな」

 -この敗戦は。

 「日本の大会はもう今年はない。海外の試合に向けて頑張りたい。日本人選手の中で負けて、また頑張ろうと思える。今日の試合は、負けてよかったと思わないけど、負けたからこそまた頑張れることもある。また頑張りたい」

 -東京五輪が控える。

 「五輪より、まず1週間後にはドイツOPがある。1戦1戦戦うことが五輪につながると思うので、しっかり休憩してまた頑張りたい」

 -笑顔も見えた。

 「2-2になってから楽しかった。1、2ゲームは楽しくなかったが、2-2になって自分のことをしっかり考えられて楽しい試合ができた。0-4で終わらなくてよかった」

 -3年連続3冠はならず。

 「もちろん勝つことは大事だけど、勝つことを意識するより目の前の1戦1戦を大事にする。勝ち続けたいとか、続けるということは頭にない。出し切ってそれでも負けたらまた頑張ろうと考えている。優勝以外はみんな負けるけど、その負けはまた次につながると思う」

 -実力は出せたか。

 「実力はほとんど出したが、早田選手が上回っていた。(ダブルスもあるため)1週間前から一緒に練習して(互いに)慣れがあったが、その中で早田選手が頭、戦術で工夫していた。私らしさは前半は出せなかったけど、2-2に追いつけたのでよかった」

 -早田選手の実力は。

 「ラリーに持ってきたり一発がある。そこに対応しきれなかった。0-2になってから早田選手のスピードにも慣れてきたけど、1点を取るのが本当に難しくてそこは考えた。毎試合レシーブの仕方もサーブの仕方も変えてくる選手で、違う選手としているみたい。両ハンドはいつもすごいが、その中でも使い分けがうまかった」

 -この負けをどう生かすのか。

 「練習するのみ。たくさん試合したのでしっかり休んでまた頑張りたい。でも、3種目で毎年出させてもらったことは練習になっている。今後、3種目出るのは五輪になるかもしれないけど、この経験はすごく生かされる。体力もまだまだもつ。練習を頑張ってきてよかった。練習をもっともっと頑張りたいと思う」

 -五輪も3種目のハードスケジュール。

 「3種目も(団体が含まれて)少し変わってくるので、たぶん今回より疲れないと思う。こうやって最終日まで来られたのは経験になった。体力も、去年、一昨年と全然違う。疲労はたまっているけど、頭が動かせるようになってきた。そこはすごい練習になった。全日本よりきつい試合はないので。これからは楽にやりたい」

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