伊藤美誠 東京五輪の卓球ビデオ判定導入に「力強い」「集中できる」昨年“誤審”騒動
「卓球・全日本選手権」(15日、丸善インテックアリーナ大阪)
東京五輪代表に選ばれている日本女子のエース、伊藤美誠(19)=スターツ=が混合ダブルスで4強入りを決めた後に取材に応じ、国際卓球連盟(ITTF)が東京五輪でビデオ判定を導入することを正式に決めたことについて「試合に集中できる。すごく力強い存在」と大歓迎した。
ビデオ判定は昨年12月のワールドツアー・グランドファイナルで試験的に導入。台の端に当たるエッジボール、サーブのレット(やり直し)などが対象で、主審の判定に不服がある選手は映像による確認を要求することができ、1試合に2度の権利が与えられる(抗議が実れば回数は減らない)。
伊藤は「東京五輪の後だったらもしかしたら(導入されるかも)と思っていたが、五輪で(ビデオ判定が)あるのはすごく力強い存在。相手と面と向かって戦える。私はとてもうれしいし、他の選手もうれしいと思う」とうなずいた。
昨年4月の世界選手権では“誤審騒動”もあった。女子ダブルス決勝で伊藤、早田ひな組が中国ペアと対戦した際、決まったように見えた早田のサーブが微妙な判定をとられて得点を認められず、日本側が「映像を見てほしい」と抗議をしたものの覆らず。日本協会は後日、ITTFに抗議するとともにビデオ判定の導入を要望していたが、今回それが結実する形となった。
伊藤は「私たち自身が言ったことなので、伝えて良かった。人の目では100%は難しい。ビデオ判定なら選手も納得いくし、試合自体に集中できる」と、より公平な大会運営を期待していた。