偏差値70以上!県浦和が逆転勝ちで初の16強 監督は「夢見心地」と驚き

 青森山田を破り、喜ぶ県浦和フィフティーン(撮影・高部洋祐)
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 「全国高校ラグビー・2回戦、県浦和33-28青森山田」(30日、花園ラグビー場)

 偏差値70以上、19年度の東大合格者40人超の進学校、浦和(埼玉)が逆転勝ちで初の16強入りした。

 14-14で前半を折り返すと、14-21と劣勢になりながら後半5分、中央ラックから最後はNo.8の主将松永拓実(3年)がトライ。ゴールも決まり追い付いた。さらに同17分、フッカー山際毅雅(2年)がタップキックから速攻を仕掛け中央に勝ち越しトライ。最後まで粘って耐えて、2人の留学生を擁する強敵を振り切った。

 三宅邦隆監督は「夢見心地。(16強は)高校ラガーマンの夢」とビックリ。高校入学時はほぼラグビー未経験者たちが、快挙を成し遂げ、次戦は8強をかけて元日に王者の桐蔭学園(神奈川)に挑む。「普通の高校生たちが幸せなこと。チャレンジしてもらいたい」とうなずいた。

 3年生は全員が大学受験のため、宿舎では勉強も欠かさない。下級生はもちろん、宿舎で勉強最優先にしながら、先輩のサポートもする。

 早大が第一志望の松永主将は年越しにうれしい悲鳴。「(勉強し過ぎて)寝ずに桐蔭(学園)戦というわけにはいかない。脳しんとうを起こして頭が悪くなる」と話した。

 チームの頭脳がSO目黒晃平(3年)。受験勉強に加え、夜中まで相手チームを分析、戦術を熟慮。メモにまとめ、部員に配り、試合前日にチーム戦略を全員で意思統一する。

 松永主将は言う。「目黒が大変だった。目黒のためにやってきた」。互いが努力を積み重ねたから「リザーブも含めてワンチームが実現した」と金星につながった。

 桐蔭学園は同じ関東ながら、これまで“力量差”があり過ぎて、練習試合すら組んでもらったこともない。最強王者相手に失うものはない。「進学校としても希望と思う。県立高校としても挑みたい」。秀才集団がラグビーエリートたちに一泡吹かす気は満々だ。

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