活動休止表明のザギトワ、苦しんだ1年半…コーチには平昌五輪後に休養意思も

 フィギュアスケート女子の平昌五輪金メダリスト、アリーナ・ザギトワ(17)=ロシア=が14日、ロシア放送局「チャンネル1」の中で一時的に競技活動を休止することを発表した。25日に開幕する国内代表選考会のロシア選手権、来年の欧州選手権、世界選手権は出場しない。

 同放送では、エテリ・トゥトベリーゼコーチの談話も報じられ、同コーチは、1年半前からザギトワが休養を希望していたことを明かしていた。同コーチは「この決定は偶然ではない。アリーナは1年半前からこの意思を示していた」とし、「この1年半、彼女が世界最高のアスリートの称号を巡って競い続けることは困難だった」と、愛弟子の葛藤の日々を振り返った。

 すでにフィギュアスケートの主要タイトルをすべて制覇している17歳のザギトワは「私は今、すでに、すべてを手にしている」とした上で、「これまでは常に何かが欠けている感じがしていた。その状態に戻したい」と、15歳で金メダルを獲得した五輪後、モチベーションの低下に苦しんでいたことを明かした。ザギトワは五輪後の2018-2019年シーズンもリンクに立ち続けた。身長は10センチ近く伸び、体の成長に苦しみながらも、今年3月の世界選手権では金メダルを獲得した。

 ただ、今季はシニアデビューとなった同門の16歳コストルナヤ、15歳のシェルバコワ、トルソワの“3新星”台頭もあり、勝利から遠ざかり、先日のGPファイナルではフリーで失速し、6人中最下位に終わっていた。フリーで転倒した際に股関節を負傷していた。

 ザギトワは今回の決断はチーム内での対立ではないことを強調。今後もエテリ・トゥトベリーゼコーチのもとで練習は続けるとし「練習は続けます。自分自身を探しながら、新しい要素を学びたい。ジャンプの新しいアプローチも学べれば」と、話した。今月下旬にはアイスショーにも出演する。

 ロシアメディアの多くは、ザギトワの競技復帰には懐疑的で、「スポルトエクスプレスト」は、日本の浅田真央らを指導したタチアナ・タラソワ氏のコメントを掲載。「彼女はこれから興味深い創造的な生活を送ると思う。すべての優秀なアスリートがそうであるように、ショーで世界中を旅する。年に1度は彼女に会える」と、競技は引退し、プロとして活動していく可能性が高いと分析した

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