悩めるザギトワ、出遅れ4位 ジャンプ不調「アドレナリンが…」新世代台頭の重圧も

SPでは切ない表情を見せるザギトワ=真駒内セキスイハイムアイスアリーナ(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・NHK杯」(22日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)

 女子ショートプログラム(SP)が行われ、平昌五輪女王のアリーナ・ザギトワ(17)=ロシア=は、精彩を欠く内容で66・84点に止まり、4位と出遅れた。フランス杯覇者のアリョーナ・コストルナヤ(16)=ロシア=が85・04点の世界最高得点をマーク。連覇の懸かる紀平梨花(17)=関大KFSC=は79・89点で2位につけた。

 演技後、表情は色を失った。直前に同門の新星コストルナヤが世界最高得点を樹立。“期待値”が上がる中で登場したザギトワだったが、苦しいSPとなった。冒頭、得点源の3回転ルッツ-3回転ループを連続ジャンプにできず。続くダブルアクセルは成功させたが、最後の3回転フリップも単発で。連続ジャンプのリカバリーはできなかった。

 「緊張はなかった。ただ、アドレナリンが足りていなかった感じがする」-。

 ジャンプの不振が深刻だ。GP初戦のフランス杯では、SP、フリーともルッツのエッジ判定で減点された。フランス杯ではコストルナヤに約20点差をつけられて完敗。今大会もSPで大きく水を空けられた。

 4回転ルッツを駆使するトルソワ、シェルバコワに、トリプルアクセルジャンパーのコストルナヤという新世代の台頭が、五輪女王に重圧を掛ける。23日のフリーに向け「こういう大きな失敗は経験している。フリーは最高のクレオパトラを演じたい。すべてのジャンプを跳びたい」と、必死に前を向いた女王。輝きを取り戻すことができるか。

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