関大アイススケート部の変 織田信成元監督が浜田コーチ提訴 1100万円賠償請求

 フィギュアスケート男子の10年バンクーバー五輪代表で引退後は解説者・タレントとして活躍する織田信成氏(32)が18日、大阪市内で会見し、9月に辞任した関大アイススケート部監督時に、同部の浜田美栄コーチ(60)からモラハラ行為を受けたとして損害賠償1100万円を求めて大阪地裁に提訴したことを発表した。浜田コーチは昨年、GPファイナル女王の紀平梨花(関大KFSC)らを指導しており、シーズン真っただ中のフィギュア界に激震が走った。

 目はうつろで、会見中、何度も涙を流し、紺色のハンカチで何度も目と鼻を拭った。憔悴(しょうすい)した様子で会見した織田氏は、浜田コーチについて「リンクで一番権力や発言力があり、監督である自分も含め誰も何も言えない状態だった」と指摘。「学生や選手たちが健全な環境で練習できるようにと思い提訴した」とし、経緯を説明した。

 訴状などによると、監督就任の2カ月前となる17年2月に練習方法の提言を巡って浜田コーチから激高されたことをきっかけに、あいさつしても無視される、「監督になってから偉そうになった」などと陰口を言われるなどハラスメント行為が始まったという。

 今年1月、織田氏は部員の学業成績が良くないことから練習時間の変更を提案したが、3月ごろからモラハラがエスカレート。リンク上で怒鳴られるなどされ、織田氏は体調を崩し、8日間入院した。その後も、監督業の妨害行為は続いたという。織田氏は一度電話で「あなたのせいで僕はリンクにいけなくなった」と訴えたが、浜田コーチは「へぇ~」と答えたのみだったという。9月末に自身のブログでモラハラ行為を告発。その後も謝罪がないことから提訴に踏み切った。

 織田氏はプロとして同リンクで学生がいない時間に練習を続けているが「数カ月間、理由もなく敵意をむけられてきて、恐怖心を感じていた。ちょっとリンクにいくと動悸(どうき)というか、そういうのを少し感じる部分はあります」と告白した。

 現在、フィギュアはシーズン真っただ中。タレント、解説者として人気の高い織田氏と、多くの有力選手を抱える浜田コーチとの裁判沙汰が与える影響は計り知れない。

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