川野将虎、日本新Vで五輪内定 柔道ダメ…卓球ダメ…21歳“平凡男児”夢つかんだ

 「陸上・全日本50キロ競歩高畠大会」(27日、山形県高畠町)

 東京五輪代表選考会を兼ねて行われ、21歳の川野将虎(東洋大)が、従来の記録を2分22秒更新する3時間36分45秒の日本新記録で初優勝した。日本陸連が設定した派遣設定記録(3時間45分0秒)も突破し、世界選手権ドーハ大会金メダルの鈴木雄介(富士通)に続く2人目の東京五輪代表に内定。同種目の残り1枠は、来年の日本選手権(石川・輪島)で決まる。

 とら年生まれで父・公明さん(47)から「かっこいい名前にしたい」と将虎(まさとら)と名付けられた川野が、夢の五輪切符をつかみ取った。「競歩を始めた高校の頃から東京五輪に出たいとずっと思っていた」。圧巻の二足歩行は「予想外」という日本記録更新のオマケまで付いた。

 2度も強力な牙をむいた。まずは15キロ過ぎの仕掛けでふるいを掛けて丸尾(愛知製鋼)との一騎打ちとし、終盤42キロ過ぎに2度目のスパート。粘る好敵手を一気に引き離し、両手を広げて歓喜のゴールテープを切った。

 スポーツは全般的に得意ではなかったが、どこに才能が眠っているか分からない。自衛官の父の影響で小学2~5年は柔道場に通ったものの一度も試合に勝てなかった。中学は卓球と駅伝を並行したものの並レベル。高校は陸上部でトラックの5000メートルを希望したが、初の大会で当時の指導者にエントリーされたのはなぜか5000メートル“競歩”だった。

 「競歩をやれば足が速くなる」と言いくるめられ、たった3日の練習で臨んだ初陣はブービーとも周回遅れになるほどの断トツの最下位。「2度とやらない」と心に誓ったものの、続く静岡県大会で大きくベストを更新するなど競歩の魅力に開眼。眠れる才能を磨き続け、ついに主要大会で初優勝を飾った。

 20キロでも勝負できるスピードも武器だが、高校時代の毎週日曜に御殿場の山を30キロ歩いて鍛えたタフさが持ち味だ。五輪本番の札幌移転が取りざたされている中、「どこでもベストを尽くす。自分は暑くても対応できる」。野性味を漂わせる新鋭が一気に金メダル候補に名乗りを上げた。

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