本田真凜が涙の決意「やり抜きたい」テーピングガッチリ…交通事故で右すね打撲

 「フィギュアスケート・スケートカナダ」(25日開幕、ケロウナ)

 25日(日本時間26日)に開幕するフィギュアスケートのGPシリーズ第2戦、スケートカナダは24日、ケロウナで公式練習が行われた。22日に田中刑事(24)=倉敷芸術科学大大学院、関係者らとタクシーに乗車中、交通事故に遭って右すねを打撲した本田真凜(18)=JAL=は、公式練習中に涙を流すなど苦しみながらも「最後までやり抜きたい」と強い思いで試合に臨む。

 氷上でこぼれた涙は、歯がゆい気持ちの表れだった。22日の非公式練習からの帰路で事故に遭い、右すねを打撲した本田。24日の公式練習は、患部にベージュのテーピングをガッチリと巻いて行った。「影響は…あります」。少し迷って報道陣の問いに答えた。

 公式練習中には、迫り来る試合と複雑な胸中、思うように動かせない体とのはざまで葛藤し、本田武史コーチのもとで涙をこぼす場面もあった。それでも「自分が出ると決めたらしっかり最後までやり抜きたい」と本田。「自分ができることをしっかりやろうと思っていたので、その気持ちは忘れずに」と気丈に語った。

 日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長によると、タクシーが前方の車両に衝突し、後方の車両からも追突を受けた際、本田選手は右すねを打撲。額も打ち、救急車で運ばれたものの、診察の結果「出場することは問題ない」との判断に至ったという。

 練習では痛みをこらえる表情を見せながらも、3回転-3回転の連続ジャンプも降りるなど、少しずつ状態は戻ってきている。

 「ここからどう自分が強く気持ちをもてるか、試されているという気持ちで頑張りたい」と本田。不運な事故を乗り越え、復調の兆しをつかめるか。愛らしい瞳の奥に眠る闘志が試されている。

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