酷暑…男子50キロ競歩は完歩率60・8%、金の鈴木も終盤「脱水になって」 野田は棄権

陸上世界選手権の男子50キロ競歩で優勝し、日の丸を背に笑顔の鈴木雄介。東京五輪代表に決まった=29日、ドーハ(共同)
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 「陸上・世界選手権」(28日、ドーハ)

 男子50キロ競歩が行われ、日本記録保持者の鈴木雄介(31)=富士通=が金メダルを獲得し、同種目の東京五輪代表に内定した。スタートリストに名前があったのは46人。うち、途中棄権も失格もせず完歩できたのは28人(途中棄権14人、失格4人)。割合にして約60・8%だった。

 日本選手では野田明宏(23)=自衛隊体育学校=が途中棄権した。国際映像には給水地点で苦しそうにうずくまり、ボトル何本分もの水を頭からかけられる姿が映し出され、ストレッチャーで運ばれる姿が映し出された。

 スタートから抜け出し、リードを守り切って優勝した鈴木と言えども、ゴール直後は立ち上がれないほど消耗していた。「30キロ以降は足が重くなって“危ない”と思ったが、信じて歩いた。ラスト16キロぐらいから、足が持つのか、最後まで歩ききれるか。後ろの選手にかわされないか。不安と戦っていた」と肉体、精神ともにすり減らしていたと告白した。

 終盤の給水では立ち止まり、しっかりと給水してから再スタートを切った。「脱水になっているのは分かっていた」という状態だったといい、「歩きながら飲むのはきつかった。戦略的な給水。1回止まってもしっかり給水して歩こうと(思った)」と、2位との差や自身の体調、環境を冷静に判断して乗り切った。

 酷暑のため、現地時間の午後11時30分にスタート時間が設定され、深夜のレースとなったが、それでも厳しい展開となった。来年の東京五輪でも同様の環境が予想されている。

 現地時間27日に開催された女子マラソンでは、スタートした68人中28人が途中棄権。完走率が世界陸上のマラソンで初めて60%を割る58・8%だった。

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