暑すぎてコース短縮 東京五輪トライアスロンに不安…急きょランを10キロ→5キロに

 日本勢最高の23位に入った高橋侑子
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 「トライアスロン・東京五輪予選」(15日、お台場海浜公園)

 五輪本番のテスト大会を兼ねて女子が行われたが、ドタバタが続いた。実行委員会は暑さによる選手の安全を考慮し、当日になって通常10キロ(4周)のランを5キロ(2周)に短縮。日本勢にとっては不利な状況となり、高橋侑子(富士通)の23位が最高だった。また、トップのイギリス選手2人が手をつないで意図的に同時にゴールしたため失格となり、フローラ・ダフィ(バミューダ諸島)が繰り上がりで優勝した。

 泳ぐ、ペダルをこぐ、走る-。ただでさえ過酷なトライアスロンが、灼熱(しゃくねつ)の東京で地獄の耐久レースにならないか、改めて不安が募った。この日も真夏日で、午前7時半スタートだが、6時時点で気温28・5度、水温30・3度。ランに入る頃には立っているだけでも息苦しくなるほどの猛暑が気力と体力を奪った。

 実行委員会はスタート4時間前からミーティングを行い、水温、気温、暑さ指数(WBGT)などの予測データを参照し、安全性を考慮してランを半分に短縮した。異例の決断を下したが、それでも19位に入ったフランス選手が熱中症の疑いで病院に救急搬送される一幕もあった。

 来年7月27、28日、8月1日に行われる五輪本番でも、暑さ対策で距離を短縮する可能性はある。トライアスロンはタイムではなく着順で争う競技性のため、日本連合の大塚真一郎専務理事は「我々は(短縮も)違和感はない」と話した。

 暑さがさらに危険域に達した場合は、ラン自体を中止する選択肢すらあるという。実行委員会は今回のテスト大会を経て、スタート時間をさらに早めることを東京五輪組織委員会に提案する見込みだ。メダルどころではなく、健康なままゴールできればラッキー…そんな五輪にだけはなってほしくない。

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