大会中もカメ守る!サーフィン五輪会場で産卵 午前7時から午後6時まで卵見守り

 20年東京五輪の追加種目となったサーフィンのテスト大会が18日、本番会場となる千葉県一宮町の釣ケ崎海岸で行われた。10日にアカウミガメが会場の一角で産卵したことを受け、大会組織委員会がテスト大会の最終日の21日まで見守ることになった。また、9月に宮崎市で開催されるワールドゲームズ(WG=世界選手権に相当)男子代表の村上舜(22)、大原洋人(22)、女子代表の松田詩野(16)ら計40人が参加。会場で運営や波の様子を確かめた。

 五輪会場の砂浜でアカウミガメが産卵した。絶滅危惧種の卵を守るため、産卵した10日から子ガメが旅立つまで約60日間、柵で囲われ保護される。

 この日は「ウミガメ守り隊」と称された3人のボランティアが、午前7時から午後6時まで1時間ごとに交代しながら、ウミガメの卵を見守った。今後も大会最終日まで4日間、計12人がアカウミガメの卵を見守る予定だという。

 柵の中には「一宮ウミガメを見守る会」が産卵を知らせる看板を設置し、注意を呼びかけた。日本の海岸砂浜が北太平洋では唯一産卵できる場所で、南九十九里は繁殖の北限域となる。一宮町は保護条例を施行している。大会組織委員会の森泰夫大会運営局次長は「サーフィンの多くはウミガメの産卵場所で開催される」と、珍しいことではない。

 アカウミガメの産卵が五輪本番と重なる可能性もある。今回の産卵場所は選手や関係者が行き来する砂浜の中心。砂浜には約6000人の観客が入場するため、対策が必要だ。森局次長は「関係者と相談して、自然と共生していければ」と共存の道を探す。

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