柔道・向翔一郎、左足「骨折」判明も“超人”宣言「回復力は普通と違う」

 柔道界の異端児が“超人”宣言だ。男子90キロ級で世界選手権(8月25日開幕、日本武道館)代表の向翔一郎(23)=ALSOK=が17日、都内で取材に応じ、グランプリ(GP)ブダペスト大会で痛めていた左足甲を検査した結果「中足骨骨折」と診断されたことを明かした。全治は不明だが、「自分の回復力は普通の人間とは違うので。普通ならたぶん1カ月かかるところでも自分は1週間で治します」と豪快に言い放った。

 大一番を1カ月後に控えての負傷にも悲壮感は皆無だ。GP大会では1回戦で足払いをした際に、自身の左足の甲が相手の膝に直撃して負傷。それでも「試合になったら言い訳できないので痛くても勝つ」と棄権は回避。不用意に掛け急いで自爆する悪癖を封印し、我慢強く決勝まで戦い抜いての2位と成長を示した。

 前日帰国した際にはサンダル履きで足の甲を腫らした状態で空港に降り立ったが、この日はスーツに合わせてサイドゴアの革靴で登場。「痛いっす」と言いながらも、「革靴の方がかっこいい。かっこいい状態で皆さんの前に出たかった」と快活に笑い飛ばした。

 ケガをしないことは重要だが、対人格闘競技においてはケガをしても戦い抜く強靱(きょうじん)な精神力を求められる場面もある。向いわく「痛みには鈍感」。骨折はおろか大きいケガをした記憶もないと強調し、「たぶん今までも(骨折は)あったと思うけど、気づかなかった」とケラケラ笑った。

 世界選手権本番には手負いの状態で臨む可能性もあるものの、逆境もむしろ大歓迎といった様子。延長戦で粘り強く戦わなければいけない場面も想定されるだけに、「世界選手権は命懸けでやらなきゃいけない。1、2段階ギアを上げないと絶対優勝できない」と、たまには真面目なトーンも織り交ぜながら気を吐いた。

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