八村「楽しかった」NBA実戦デビューで14得点 比江島と日本人競演は「大きな瞬間」

 「NBAサマーリーグ、ウィザーズ84-79ペリカンズ」(6日、ラスベガス)

 日本人初のドラフト1巡目指名を受けたウィザーズの八村塁がNBA実戦デビューし、34分間で14得点、5リバウンド、1アシスト、2ブロックを記録した。

 全米大学トーナメントで敗れた3月30日以来、およそ4カ月ぶりとなる実戦。第1クオーター(Q)開始2分にゴール下でバスを受け、ウィザーズ初得点をマークしたが、前半は18分で2点止まり。ゲーム勘の鈍さは否めなかったが、「5対5をしばらくやってなくて、こういうふうにコートに戻ることができ、今日はすごい楽しかった。懐かしいという感じでやってて楽しかったですね」と八村。後半戦はしっかりリズムを取り戻し、16分で12得点。全体9位指名の片りんを見せつけた。

 この日のハイライトに挙げたのは第3Q残り4分、Gフィリップからのパスを空中で受け、そのままリングへたたき込んだプレーだ。「アリウープダンクはよかったんじゃないかな。ガードの子がいいパスをしてくれた」と満足感を漂わせた。

 後半の見せ場がアリウープダンクなら前半のそれは2つのブロックショットだ。第2Q残り7分と5分に立て続けに相手のシュートを阻止。「ディフェンスもいろんなことを言われてるんですけど、ディフェンスはすごい好きで、プライドをもってる部分はあるので、いいところを見せられてよかったと思います」。体を激しくフロアに打ちつけた魂のプレーで客席をどよめかせた。

 試合前から「すごい楽しみにしていた」のは、ペリカンズのロスター入りを果たした比江島(Bリーグ栃木)との競演だ。日本代表でワールドカップ予選を戦った間柄。第2Qのスターターとしてコートに立った八村は「大きな瞬間だったと思います」と、感情を込めた。

 グリズリーズの一員として同イベントに参加している渡辺の存在も刺激になっている。この日の渡辺はペイサーズ戦に24分間出場して15得点。2日前に食事をともにした先輩の活躍に「すごいアグレッシブにいってるので、チームを引っ張ってる感じで見られてるので、そういうところを僕ももっと頑張ろうと思えるのでいいですね」と話した。

 次戦は8日(同9日)のネッツ戦。「もっとアグレッシブに行く、っていうのはある。スペーシングが違うのでしっかりとコーチたちから学んでいくということと、(選手)個々でどういうのが好き、どういうのが嫌いかということをしっかり学んでやっていきたいなと思います」。すべての経験が成長の糧になる。

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