ジャッジに激高…田南部コーチ退場 伊調VS川井梨、場外はヒートアップ

 「レスリング・世界選手権代表選考プレーオフ」(6日、和光市総合体育館)

 女子57キロ級で、五輪4連覇の伊調馨(35)=ALSOK=は、リオデジャネイロ五輪63キロ級金メダルの川井梨紗子(24)=ジャパンビバレッジ=に3-3の同点ながら相手より高得点の決まり手が多いビッグポイントの規定により敗れた。川井梨が世界選手権(9月、カザフスタン)代表に決まり、同大会でメダルを獲得すれば来年の東京五輪代表に内定する。伊調は自力での五輪切符が消滅したが「(世界選手権の結果を)待つ立場」と、わずかな可能性に懸けて階級は変更せず練習を続ける考えを示した。

 伊調自身は潔く負けを受け止めたが、熱くなった陣営は“場外バトル”を繰り広げた。矛先は微妙なジャッジだ。2人が一進一退の攻防を繰り広げる中、第2ピリオドに伊調がグラウンドで攻め続けるもポイントが入らず止められ、スタンドでの再開が命じられた。するとセコンドの田南部力コーチが激高。マットに上がり審判に暴言を吐いたとしてレッドカードをもらい、一発退場処分となった。

 田南部コーチは試合後「あれはひどすぎる」と審判への恨み節を唱え、「選手は一生懸命やっている。いい勝負が台無しになってしまう」と主張。一方、日本協会の斎藤修・審判委員長はジャッジ内容を報道陣に説明した上で「試合全体はクリーンでいい試合だった」と話した。

 また、伊調がレスリングを始めた八戸クラブの恩師・沢内和興氏は「冷静に試合の映像を見直し、所属(ALSOK)とも話をしてから考える」と場合によっては青森県協会を通じ抗議する可能性も示唆。両者がマットから降りた時点で勝敗は覆らないが、やや後味の悪い流れとなった。

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