代表落ちの内村航平が心境 東京五輪へ「超えられない壁いただいた」も「自信はある」

練習後に取材に応じる内村航平=東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター(撮影・出月俊成)
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 体操男子の12年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪個人総合2連覇王者の内村航平(30)=リンガーハット=が26日、都内で練習を公開した。昨年から抱えていた両肩痛の影響もあり、4月の全日本選手権でまさかの予選落ち。08年北京五輪から続いていた世界大会連続出場は11年連続で途切れた。2カ月ぶりの公の場で現在の心境を語った。

 この日は鉄棒で高難度のブレッドシュナイダーを練習し、平行棒では基礎的な練習を繰り返した。2カ月間の治療で肩は徐々に回復傾向にあるが、まだ痛みは残るという。「全日本が終わって1週間休んだんですけど、最初は腕立てもできない状態だった。すごく良くなっているということはないけど、徐々には良くなっている」と、冷静に現状を語った。

 2カ月間、「色んなことを考えた」という。昨年からなかなか納得いく練習が積めず「全日本は前は体操をやるのが嫌だった。なんのためにやっているんだろうってずっと問い続けていた。そもそも体操をやる状態じゃなかったんだと思う。そう考えれば、あの(全日本の)結果は当然。じゃあ下を向く必要はないんじゃないかと」と、気持ちを切りかえた。

 全日本後、「夢物語」と語った来年の東京五輪についても、少し前向きにとらえられるようになった。「今は夢ですね。夢物語だとなんか実現しそうにないから。今は叶えられる夢だと思っている」。長年体操ニッポンをけん引してきた男が、集大成の舞台を前に直面した試練。「かなり大きな試練をもらったなと思う。超えられない壁を頂いたという感じ。リオ五輪が終わった後に、東京に向けては、想像を絶する苦しい思いをするだろうなと思ったけど、それを超える壁」と、表現した。ただ、どこか楽しそうでもあった。「東京五輪は叶えなければいけない夢。自信もある。練習を積んで、ちゃんとした演技ができれば、間違いなく実現できる」。

 復帰戦となるのは8月末の全日本シニア(福井)。再び気持ちを奮い立たせ、壁を越える。

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