錦織圭 2年ぶり全仏8強「いい試合ができた」2戦連続フルセット制した

 「テニス・全仏オープン」(3日、パリ)

 男子シングルス4回戦で第7シードの錦織圭(29)=日清食品=が世界ランキング38位のブノワ・ペール(フランス)に6-2、6-7、6-2、6-7、7-5で勝ち、自己最高に並ぶ2年ぶり3度目のベスト8入りを果たした。前日の日没順延で第4セットからの再開だった。4日の準々決勝で自身初の全仏4強入りを懸け、3年連続12度目の優勝を狙う第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)と対戦する。

 錦織が2日がかりで3時間55分の戦いを制し、8強の座をつかみ取った。「大変な試合だった。何とか戦い抜くことができた」との言葉に実感が込もる。

 前日に日没順延で決着は持ち越され、この日、小雨で再開となった第4セットはタイブレークで迎えた2度のマッチポイントの好機を生かせず。疲れも重なってラケットを振り切れず、球の飛びの悪さに拍車がかかる。最終セットは第4、第8ゲームでブレークを許す苦しい展開だったが、勝ちを急いでミスが続いた相手を3-5から執念で逆転した。

 ダブルフォールトが15本、ミスが79本に達したペールの雑なプレーに助けられ、褒められる内容ではなかった。「ペールのプレーのレベルも上がっていたので難しかった。ほとんど負けるところまでいったが、いい試合ができた」と息をつく。

 準々決勝は全仏で最多11度の優勝を誇る赤土の王者、ナダルに挑む。3日連続の試合になるだけに「きついですね。タフな試合になることは間違いない。史上最高のプレーヤーですから」と表情を引き締め直した。「リカバリーして頑張りたい」。自身初の4強入りに向け、まずは体力の回復に努める。

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