琴鎌谷、4勝目で十両昇進の可能性「とりあえず番付は上に上がる」

美ノ海(右)を押し出しで破り、東幕下2枚目で勝ち越しを決めた琴鎌谷=両国国技館(撮影・中田匡峻)
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 「大相撲夏場所・12日目」(23日、両国国技館)

 佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)の長男で東幕下2枚目の琴鎌谷(21)=佐渡ケ嶽=が十両土俵で美ノ海(木瀬)を押し出して4勝目(3敗)を挙げ最後七番相撲で勝ち越しを決めた。他の力士の勝敗次第で来場所、十両昇進の可能性が出てきた。父が元関脇、祖父が元横綱琴桜というサラブレッド。親子3代で関取の夢が近づいた。

 3連勝の後、3連敗と追い込まれて迎えた最後の一番。2度突っかけて、3度目の立ち合いにも冷静だった。頭で当たって押し込むと右からいなして崩すと、最後ももろ手で仕留めた。

 「集中力を切らさずにいった。先手でいけた」と納得顔。3連敗の後は師匠で父の佐渡ケ嶽親方から「頭で考えすぎ。気持ちが表に出すぎ。思い切って相撲を取れ」とハッパ。埼玉栄高の恩師、山田道紀監督からも取組後は毎日連絡をもらい、「固くなりすぎ。思い切って」と勇気付けられた。部屋の兄弟子、琴奨菊、琴恵光、琴勇輝ら関取衆にも励まされた。「周りが支えてくれたから勝ち越せた」と感謝した。

 逆境をはね除け、精神面でも成長。「3連敗して切れそうになったけど、一番しかないと思って思いきっていけた」とうなずいた。

 入門4年、自己最高位で勝ち越して十両へ前進。「まだ分からない。とりあえず番付は上に上がる。来場所、自分が上を目指したい。目標は師匠、先代(師匠)に追い付くこと」と上だけを見る。

 初日以来2度目の大銀杏(おおいちょう)。「頭のことばかり考えていた。どうやって(大銀杏を)崩さずにいこうかと。まだ重い感じ。先代師匠とそっくり?言われます」と、笑みを浮かべた。

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