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貴景勝 わずか1日で再休場へ 不屈再出場もはたかれバッタリ…右足テーピング姿痛々しく

 土俵に手をついたままぼう然の貴景勝(撮影・出月俊成)
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 「大相撲夏場所・8日目」(19日、両国国技館)

 右膝負傷から4日ぶりに再出場した新大関貴景勝(22)=千賀ノ浦=が9日目の20日から再び休場する方向となったことが19日、日本相撲協会関係者の話で分かった。小結碧山にはたき込みで屈した打ち出し後、都内の部屋で師匠・千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)と緊急協議。最終的に再休場する方向になった。協会の看板である大関の再休場となれば昭和以降初で、不名誉な歴史を刻むことになる。

 貴景勝の再出場はやはり無謀だったのか。4日ぶり復帰した碧山戦。頭を下げ踏み込んだが、変わった相手にはたかれ、前のめりにバッタリ倒れた。

 右太ももからふくらはぎまで幾重にもテーピングを重ねた右足は動かなかった。過去3戦3勝と得意にし、今場所6連敗中と不振の相手に屈した。明らかに右足が送れず、持ち前の突進力が不発で復帰星はならなかった。「いつも通り。万全」と支度部屋では気丈。相手の変化には「自分が弱いからかかった」と言い訳はなかった。

 打ち出し後には部屋で師匠と会談。夜に千賀ノ浦親方が報道陣に対応した。貴景勝は「明日もやるつもり」と9日目の出場に意欲を示したというが、親方は再休場もやむなしととらえていた。「一晩、朝、本人が考えてどうか。あしたの朝、出るかどうか決まる。自分の人生だから自分で判断すると思う。責任感の強い男。ぶざまな姿を見せたくないと思う」。弟子に一晩、考える猶予を与えた。相撲協会関係者によると、最終的に再休場の方向になったという。

 4日目の御嶽海戦で負傷し「右膝内側側副(そくふく)じん帯損傷で加療3週間」と診断された。再出場は絶望的とみられたが関節注射、高圧酸素カプセルで回復。3日間、稽古は行わず、ぶっつけ本番で場所に戻った。

 「幕下以下の時からケガした中で休まず出たことが今の僕につながっている。そこでつかんだものがある。必ず何年後かに自分を成長させてくれる」。出ることが自身の成長と信じてきた。

 突き押し一本を貫いてきたサムライ大関。「休むのは楽。それでは成長できない。今までそんな逃げ方はしてこなかった。自分がこういう相撲人生にしたいという考えを持ってやるだけ」。先代師匠の元貴乃花親方、貴乃花光司氏から継承した相撲道。簡単に引く選択肢はないはずだった。

 9日目は好調の怪力・栃ノ心が組まれ、支度部屋では「(残りを)勝つだけ」と前だけを向いたが、精神力だけではどうにもならない現実があった。休場→出場→休場となれば大関、横綱では昭和以降で初の不名誉となる。周囲が疑問視する中、出場を決め、結局、再休場。判断の甘さを師弟ともども問われても仕方がない。

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