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桐生、ガトリンに肉薄2位 0秒01差の10秒01「正直、悔しい」

 優勝したジャスティン・ガトリン(右)に、0秒01差の10秒01で2位となった桐生祥秀(撮影・佐藤厚)
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 「陸上・セイコー・ゴールデングランプリ大阪」(19日、ヤンマースタジアム長居)

 男子100メートルは追い風1・7メートルの条件下、日本記録9秒98を持つ桐生祥秀(23)=日本生命=が10秒01で2位だった。17年世界選手権覇者のジャスティン・ガトリン(米国)が10秒00で優勝した。昨夏のジャカルタ・アジア大会200メートルを制した小池祐貴(24)=住友電工=は日本歴代7位の10秒04をマークし4位。桐生と小池はともに東京五輪の参加標準記録(10秒05)を突破した。11日の世界リレーで失格となった男子400メートルリレーは、今季世界最高となる38秒00で優勝した。

 3レーンのガトリンと4レーンの桐生。思いきり胸を突き出す2人の姿に会場が沸き立った。世界王者に日本人が勝つ-。競技場全体が一瞬夢を見た。0秒01差の惜敗。レース直後に王者から差し出された右手に桐生は固い握手で応えたが「正直悔しい」という言葉こそ本音だった。

 スタートでわずかに反応が遅れた。それでも「焦らず」自身の走りに徹した。冷静に加速。ガトリンと競り合っているのも自覚していた。中盤では一瞬前に出た。しかし最後はまくられた。「競っている中で自分の走りができるのはタイム以上に価値がある」と自信を深めた一方「競り勝つ強さとスピードがまだ足りていない。0・01だが、死闘を制してきた選手とまだ世界の決勝に立てていない選手との差が出た」。百戦錬磨の勝負師の速さと強さを感じた。

 プロ1年目の昨季はアジア大会の個人代表を逃すなど描く結果を残せず終わった。「燃えるものが全然なかった」と桐生。前年に9秒台を出せた“慢心”もどこかにあった。

 今季は覚悟を決めた。新たに始めたメンタルトレーニングの成果はもちろん、基本に徹しケガなく冬季の走り込みをこなせたことで心身ともに充実した。「自信を持ってスタートに臨めている」。好調だと感じたこの日は、あえて独り言のように「ベストを出す」と言い聞かせて臨んだ。

 東京五輪の参加標準を突破したが、ハイレベルな日本短距離界の競争に「負けていられない気持ちが大きい」と慢心はない。日本最速の意地と、感じた世界との差を心に刻み、上を目指してまた駆ける。

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