小林陵侑7位で史上初7連勝ならず 不安定な天候にアウェーの条件…

 「ノルディックスキー・W杯ジャンプ男子個人」(13日、バルディフィエメ)

 小林陵侑(22)=土屋ホーム=は128メートル、122・5メートルの合計249・2点で7位に終わり、ジャンプ男子で史上初のW杯7連勝を逃した。小林陵は1回目で2位につけたが、逆転を狙った2回目に失速した。ダビド・クバツキ(ポーランド)が271・1点でW杯初優勝を果たした。佐藤幸椰は20位、小林潤志郎(ともに雪印メグミルク)は28位。2回目に進めなかった栃本翔平(雪印メグミルク)は38位、葛西紀明(土屋ホーム)は40位、中村直幹(東海大)は45位、伊東大貴(雪印メグミルク)は49位だった。

 異次元だった小林陵の強さが、影を潜めた。予選が途中打ち切りとなる不安定な天候に加え、イタリアまで訪れた強豪ポーランドのファンが会場を埋めるアウェーの雰囲気。勝ち続ける重圧も「少しはあった」と認める。難条件と精神面の揺れが重なり、正確無比だった動きがやや乱れたか。「悔しいけど、これがジャンプ。仕方ない」。淡々と結果を受け入れた。

 踏み切りのタイミングが遅れた1回目は、それでも2位に踏みとどまった。2回目に全体18位の得点と失速した理由は「多分、風」。追い風をものともしなかったこれまでとは異なり「ちょっと疲れている」という体は、前日届いたヒルサイズのはるか手前で落ちた。

 兄の潤志郎に「やっぱり7勝目は何かあるんだな」と慰められた。過去に6連勝を記録した名選手4人も越えられなかった壁。新記録達成は「(自身を含む)5人もできないなら(今後も)できないんじゃないですか」と笑い飛ばした。

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