吉田沙保里引退…亡き父・栄勝さんとつくった“最強タックル”

 レスリング女子で五輪3連覇を達成し“霊長類最強女子”と称された吉田沙保里(36)=至学館大職=が8日、現役引退を表明した。自身のツイッターで「33年間のレスリング選手生活に区切りをつけることを決断いたしました」と報告した。12年ロンドン五輪後には国民栄誉賞を受賞。レスリング界きっての国民的スターとなった第一人者がマットを去る。10日に都内のホテルで記者会見を行い、正式に報告する。

 女王吉田が3歳から始めたレスリングの礎をつくったのが、元全日本王者の父で14年3月に急逝した栄勝(えいかつ)氏だった。最大の武器で吉田の代名詞となったタックルは、父の厳しい指導から生まれたものだ。

 栄勝氏が自宅の敷地内に道場をつくると、兄2人と一緒に正月以外はほとんど休みなしで猛練習。右利きだが、外国選手が苦手とする左構えの姿勢を取ったのは父の「左を制する者は世界を制す」の教えによるものだ。

 勝ち続けることで外国勢に研究され、悩むことはあっても両足、片足とタックルのパターンを増やすなど原点に立ち返って勝利を積み重ねた。12年ロンドン五輪で3連覇を果たすと、セコンドの父を肩車して感謝した。

 突然父を失い、悲しみに打ちひしがれても「父が生きていたなら、絶対に休むことは許さない」とわずか数日後に東京で開催された国別対抗戦のW杯のマットに立ち、タックルで日本の優勝に貢献した。

 4連覇の重圧に立ち向かったリオデジャネイロ五輪決勝では、最後までタックルに入れなかった。敗北が現役最後の試合となったが、その功績が色あせることはない。

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