引退表明の貴ノ岩、暴行時は「ビール1杯飲んでいた」
巡業先で付け人への暴行を働いた大相撲幕内貴ノ岩(千賀ノ浦)が7日、東京・台東区の千賀ノ浦部屋で会見を行い、「この場をお借りして、弟弟子に手を上げてしまい大変つらい思いをさせてしまったことを深く反省し、責任を取って、本日もって現役を引退させていただきます」と引退を報告した。
暴行問題が起きたのは4日の夜。食事を終えた貴ノ岩が宿泊先のホテルで、自身が飲むはずのかぜ薬を付け人が忘れた上に言い訳をしたため、カッとなって殴った。当時は午後11時頃だったが、貴ノ岩によれば「食事の時にビールを1杯飲んでいた」という。
翌5日朝、付け人が体育館の支度部屋に荷物を置いたまま失踪。心配した仲間が連絡して約1時間後に見つかったが、顔が腫れており、聞き取り調査の結果、暴力行為が発覚したという。貴ノ岩は6日に引退の意思を固め、この日、相撲協会に引退届を提出した。
1年前は暴力の被害者だったが、今度は加害者として角界を去ることになった。「自分の気持ちの弱さ。自覚が足りなかった。そういう気持ちと反省の気持ちしかありません」と言葉を絞り出し、「相撲を続けたい気持ちは今でもありますが、やはり引退して責任を取ろうという気持ちの方が強かった」と話した。