紀平“宝刀”トリプルアクセル全開!11本中8本成功「思った通りの練習できた」

 「フィギュアスケート・GPファイナル」(6日開幕、バンクーバー)

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ上位6人で争うGPファイナルは6日(日本時間7日)にバンクーバーで開幕する。5日は本番会場で公式練習が行われ、11月のNHK杯とフランス杯で2連勝した紀平梨花(16)=関大KFSC=がトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を11本中8本決めるなど上々の仕上がりを見せた。初優勝を目指す男子の宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=も4回転フリップを中心に氷の感覚を確かめた。6日は男女ショートプログラム(SP)などが行われる。

 世界へその名をとどろかせる準備は整った。GPシリーズデビュー戦のNHK杯で男女を通じて日本勢初の優勝を成し遂げると、続くフランス杯も制した紀平。GPファイナル初出場優勝へ「まだやることはたくさんあるが、調子はいい」と充実の表情で話した。

 平昌五輪金メダルのザギトワ(ロシア)ら、トップの6選手のみが出場できる今大会。そうそうたる顔ぶれにも、心の乱れは一切なかった。「焦ることもなく、強気になることもなく、すごく思った通りの練習ができた」と紀平。40分間の公式練習で、トリプルアクセルは11本中8本成功。転倒は一度のみと、抜群の安定感を見せた。

 勝負の鍵を握るのがSP「月の光」。11月の西日本選手権(名古屋)こそ大きなミスはなかったが、国際大会での成功はない。この日はトリプルアクセルを含め、3つのジャンプ全てを完璧に成功させた。調子は上向きだ。

 ジャンプの感覚は繊細で、氷の状態も日々変化する。「しっかり練習してきた。氷に合わせてできれば自信が持てると思うので、朝練で氷の感触を確かめたい」。リンクで得た感覚を信じ、最終調整するつもりだ。

 シニア1年目でファイナルを制した日本勢は05年大会の浅田真央さんのみ。日本勢の優勝は13年の浅田さん以来遠ざかっている。「この大会をいい成績で終えたい」と紀平。会場は違うが、バンクーバーは浅田さんが10年の五輪でトリプルアクセルを計3度決めた伝説の地だ。“宝刀”の継承者が、新たな歴史を築く。

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