稀勢の里 冬巡業当面休場へ…終盤の地元・土浦での合流目指す 猛稽古望めず絶体絶命

 右膝痛で大相撲九州場所を途中休場し、場所後に横綱審議委員会(横審)から「激励」の決議を受けた横綱稀勢の里(32)=田子ノ浦=が12月2日に始まる冬巡業をしばらく休場することが28日、決まった。師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が「様子を見て、前半はちょっと(無理)」と話した。進退が懸かる来年初場所(1月13日初日、両国国技館)に向けた調整は「いばらの道」となりそうだ。

 冬巡業は九州など計16カ所で17日間の興行が行われる。師匠が「そのあたりかな」と合流の目安にしたのは、12月20日から地元の茨城県土浦市などで行われる関東での巡業だ。

 右膝は全治1カ月。診断に従い治療を優先したと言えばそれまでだが、親方衆が「番数をこなすしかない」「泥だらけになって」と厳しく注文した猛稽古は望めそうもない。田子ノ浦親方によると、横綱本人は「できるだけ早い段階で戻りたい」と話している。絶体絶命の状況で迎える稀勢の里の冬。あきらめない姿勢を信じるしかない。

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