大野“五輪メダリスト対決”制し初V 尊敬する海老沼から初勝利

 「柔道・グランドスラム大阪大会」(24日、丸善インテックアリーナ大阪)

 男子73キロ級決勝は、リオデジャネイロ五輪金メダルの大野将平(26)=旭化成=が、66キロ級五輪2大会連続銅メダルの海老沼匡(28)=パーク24=に技ありで優勢勝ちし、大会初優勝を果たした。女子70キロ級は世界女王の新井千鶴(25)=三井住友海上=が制し、世界選手権に続いて優勝したことで19年世界選手権(東京)代表に内定。男子81キロ級はアジア大会代表の佐々木健志(筑波大)が、女子63キロ級は土井雅子(JR東日本)が優勝した。

 最後の1秒まで集中力を切らさない-。大野が五輪金メダリストたる執念を見せつけた。

 決勝は講道学舎の先輩である海老沼と対戦し互いの信条である攻撃的な柔道をぶつけ合う。スリリングな攻防に会場中が息をのむ中、残り15秒。相手の内股をつぶし執念の返し技で技ありを奪った。

 準決勝も初対戦の立川新(東海大)を攻めあぐねつつ、試合時間終了間際に放った一撃必殺の内股で一本。「外国人以上に警戒してくる(日本人相手の)2つの戦いで、ラストの時間帯に投げ切れた。自分の勝負強さにつながってくる」と大きくうなずいた。

 リオ五輪以降は修士論文執筆などで休養していたが、今年本格復帰。8月のアジア大会優勝に続き、泥くさくても勝つ新しいスタイルも会得しつつある。日本男子の井上監督は「そつのない戦いで、決勝もワンチャンスしかない中でポイントにつなげた。新たな技術が備わっているのではないか」と評価した。

 東京五輪に向けたハイレベルな代表争いは来年佳境に入るが、大野は意に介さない。「もちろん代表争いも重要だが、いかに畳の上で自分の柔道を表現できるか。稽古で鍛錬するのみ。その結果、代表にたどり着く。人がどうこうとかは考えていない」。我が道を行く先に、おのずと東京五輪への道が続くだけだ。

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