日本初GPデビューVの紀平 快挙導いた3Aへのこだわり

 トリプルアクセルに続き3回転トゥループのコンビネーションジャンプを成功させる紀平梨花(撮影・持木克友)
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 「フィギュアスケート・NHK杯」(10日、広島県立総合体育館)

 女子フリーが行われ、GPデビュー戦でSP5位の紀平梨花(16)=関大KFSC=は、SPで転倒したトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2度組み込む構成を完ぺきに遂行し、フリーで今季世界2位となる154・72点をマーク。総得点も世界2位の224・31点で、男女通じて日本勢初となるGP初出場初優勝を飾った。

 偉業を導いたのは、伊藤みどり、浅田真央という女子のエースたちが受け継いできた“伝家の宝刀”だった。紀平は冒頭のトリプルアクセル-3回転トーループを軽やかに成功。続く単発のトリプルアクセルも決めると、一気に波に乗った。

 前日のSPでは転倒したが、フリーでの巻き返しに向け、執念ともいえる修正を続けた。午前の練習では前日のSPで転倒したトリプルアクセルを計16度跳んで確認。内容がよかったという今月上旬の西日本選手権と練習でのジャンプを動画で何度も何度も確認しながら、タイミングの修正を加えた。

 午前の練習では仮に着地が決められそうなジャンプでも、踏み切りが悪いと感じれば、わざと転倒したという。「変な風に跳んでも、着地が決まってしまうと、癖がついてしまう。このジャンプはダメ!ということを体に染みこませた」。トリプルアクセルへの熱いこだわりと、絶え間ない努力が実を結んだ快挙だった。

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