大坂、涙の棄権…1次L敗退 今季最終戦有終ならずも「新しい経験して成熟した」

 「女子テニス・WTAファイナル」(26日、シンガポール)

 年間成績上位8人、8組による大会のシングルスの1次リーグA組最終戦で世界ランク4位の大坂なおみ(21)=日清食品=は同9位キキ・ベルテンス(オランダ)と対戦し、第1セットを3-6と落としたところで左太もも裏の痛みのために棄権し、3連敗の最下位で敗退した。ベルテンスは2勝1敗で4強入りが決まった。1次リーグは4人ずつ2組に分かれて総当たりで争われ、各組上位2人が準決勝に進む。

 大坂が泣いた。今季最終戦は、途中棄権で幕を閉じた。試合開始から巻かれた左脚のテープは第1セットで3-5と劣勢になり、治療のためにタイムアウトを取った後にさらに広範囲となった。第1戦から痛めていたことを初めて明かし「どんどん痛みが増して動けなくなった」。感情の高ぶりを抑えられなかった。

 2-2の時点で痛みを感じ「全てを強打したが、うまくいかなかった」という。3-3の第7ゲームでふわりと浮いたチャンスボールをミスしてブレークを許すと、3-5の第9ゲームはサーブに力がなく、あっさりと取られた。棄権を決めたのはその直後だった。

 全米オープン初優勝後も戦い続けた。「全米からノンストップでやってきて、けがが出てしまった」と嘆いた。いい形では締めくくれなかったが、ツアー大会で2勝し、世界ランクで自己最高4位に上昇したシーズン。不調が続いた時期もあり「クレイジーな年。新しい経験をたくさんして、成熟もした」。21歳のニュースターは、しばしのオフを迎える。

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