安美錦 豪風との合計79歳超対決制し6勝 幕内初珍手「とっくり投げ」

豪風を徳利投げで破り勝ち名乗りを受ける安美錦=両国国技館(撮影・中田匡峻)
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 「大相撲秋場所・11日目」(19日、両国国技館)

 元関脇で西十両筆頭の安美錦(39)=伊勢ケ浜=が豪風(39)=尾車=とのベテラン対決をとっくり投げで制して6勝目(5敗)を挙げた。とっくり投げは幕内土俵で取った8日目に琴勇輝(佐渡ケ嶽)相手に決めた。決まり手制定以降、幕内では初めてのことだった。今度は十両土俵で、1場所2度の珍手をさく裂させた。

 39歳11カ月、39歳2カ月で合わせて79歳超対決を大いに沸かせた。立ち合い、張って出た。引きながら相手の頭をつかんで、ひねり倒した。3日前に幕内で初めて出た珍手をリプレー。「たままた頭を押さえる形になった。当たろうと出た分残れたかな。(ベテラン対決は)やったことない技を使わないといけないのかな」と、おどけた。

 3日前は「とっくりは投げるもんじゃない。とっくりを投げたらお母さんに怒られる」と笑わせたが、この日は「何も出て来ない」と苦笑い。お酒はとっくり派かと問われ「普段はシャンパンかワイン」とおしゃれに返答した。

 夏場所は再入幕したが古傷の右膝を悪化させた影響もあり4勝11敗と負け越し。先場所、十両で仕切り直した。30歳代最後の今場所、勝ち越せば40歳で再入幕の可能性は十分にある。

 白星先行し、残り4日、ラストスパート。「相撲が硬くなっていた。稽古場みたいにリラックスしていこうと。精神的にも必死なところ。勝つことが大事。続けられるようにしたい」と気を吐いた。

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