【一問一答】体操協会「暴力の根絶を徹底していきたい」
日本体操協会は29日、速見佑斗コーチの暴力問題に関連し、都内で会見。山本専務理事が「本会の基本的な考え、たとえオリンピックのためとしても暴力は断じてゆるさない。暴力の根絶を徹底していきたい」として、速見氏の処分の正当性を主張した。
一方、暴力行為を受けた宮川紗江選手は同コーチからのパワハラを否定。逆に協会が、コーチと引き離そうとしていると指摘したことに対し、「それは報道で初めて聞いた話。この件に関しては一切、(コーチの処分と)関係ないと思っております」とした。主な一問一答は以下の通り。
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-宮川選手本人が訴えていることに関して、協会としてどういった対応をするか。
「宮川さんからの話につきまして、初めてここで確認させていただきました。今回のこと(コーチの処分)とは全く関係ないが、しかし断片的なお話しか聞いていないが、宮川選手のほうから正式にその件について書面、もしくは可能であれば面談してお話して聞くことは用意があります。それに対して進めることがあれば調査をするところは考えています」
-宮川選手は7月、体操協会の塚原千恵子・女子強化本部長、夫で日本協会副会長の塚原光男氏に呼び出され、暴力行為の証言を求められたが拒否。塚原本部長から「五輪に出られなくなる」と言われたとしている。この話は本当か。
「そのことについて全く分かりませんので、ここでは回答を控えさせてもらいます」
-あったかなかったか、調査する予定は。
「宮川選手から協会のほうに申し出があれば、こちらとしてもそういう対応で調査する意向もありますし、必要であればいろいろな調査も、当たり前の話ですることになります」
-そうした発言が事実だった場合は。(弁護士が回答)
「仮定の話は答えません」
-協会と宮川選手で、暴力の程度で食い違いがある。
「暴力を受けてけがをしたからどうか、とかいう問題ではないと思います」
-(5年前からとされる)暴力行為について、協会は関係者から指摘されるまで把握できていなかったか。
「その通りです」
-もっと早く対応すれば思うか。
「結果論ではありますが、暴力というのはあってはならない。暴力指導するということ事態が許されない。体操協会としても平成25年から暴力撲滅を都道府県に対しても出しています。悪いと認識しながらやっていたということが判明した以上、体操協会だけの問題じゃなく、根絶しなければいけないので処分を下した」
-宮川選手の将来をどう考えているか。
「彼女は有能であります。力はありますし、日本にとって大事な選手。だからと言って、言っていることを正しいかどうか、彼女が感じていることと協会が感じていること、違うところがある。彼女は引き続き、体操を頑張ってもらいたいというのはあります」
-宮川選手の会見は見ていないのか。
「一切、見てない、聞いてない訳ではないが。回答は差し控えさせていただきます。速見さんの処分とは関係ないので控えさせてもらいます」。
-塚原本部長、塚原副会長の対応は。
「今のところは考えておりません。宮川選手から、そのことを正式に頂いたら調査しますし、会見するかもしれません」





