鈴木亜由子V 初マラソン26歳「東京メダル候補」が第一歩

 「北海道マラソン」(26日、札幌市大通公園発着)

 東京五輪に向けて新ヒロイン候補の誕生だ。初マラソンの鈴木亜由子(26)=日本郵政グループ=が2位の15年世界選手権代表、前田彩里(ダイハツ)に2分以上の差をつけて2時間28分32秒で圧勝。16年リオ五輪にトラック種目で出場した鈴木は、2時間11分29秒で優勝した男子の岡本直己(34)=中国電力=らとともに、来年9月に実施される東京五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を獲得した。

 苦しみの先に未体験の喜びが待っていた。苦悶(くもん)の表情でゴールテープを切った鈴木は「練習とは違う疲労感。これがマラソンかな。トラックとは違う達成感がある」と笑顔。一般参加の初マラソンで上々のデビューを飾り、自然と声もはずんだ。

 10キロ過ぎで飛び出した谷本を追う展開。25キロで1分近い差をつけられたが、目の前には男子一般参加で走る名大陸上部同期だった池亀透がいた。引っ張られる形で前を追い、32キロ過ぎで谷本を逆転。その後はゴールまで独走を続けた。

 昨夏の世界選手権後に「東京五輪を見据えて世界で戦いたい」とマラソン挑戦を決意。トラックで磨いたスピードに加えて暑さにも強く、日本陸連の山下佐知子五輪強化コーチの評価も「(東京五輪の)メダル候補」と非常に高い。そして何より初マラソンの鈴木にはまだまだ伸びしろがある。

 「きょうが第一歩。東京五輪に向けて自分の可能性が広がったと思う」。不振が続く日本女子マラソン界に待望の新星が現れた。

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