アマチュアボクシングを統括する日本ボクシング連盟の都道府県連盟の有志らによる「日本ボクシングを再興する会」（鶴木良夫会長）が８日、都内で会見を開き、日本連盟内の不正行為や、都内で山根明会長のパワハラを告発した理由を説明した。このうち、報道などで“奈良判定”と表現される審判不正の問題について、新潟県ボクシング連盟の仁多見史隆副理事長は「テレビでは奈良判定という単語だけが出回ってしまいまして、世間を騒がせてしまいました」として、「遺憾の意」を示した。

　２０１６年の岩手国体で岩手県の選手が、奈良県の選手からダウンを２度奪いながら判定負けした試合が、特に取りざたされている。山根会長が元奈良県の連盟会長だったという経緯から、判定に関与しているのではないか、という指摘があり、この問題に“奈良判定”という通称がついた。

　仁多見氏は「審判不正にまったく関係のない、奈良県の選手や審判関係者にご迷惑をかけてしまいました。これに関しては遺憾の意を表したいと思います」と語った。その上で、日本連盟が不正審判の問題を否定していることを受け２本の音声データを紹介した。連盟の理事とされる人物が女性と電話で会話しているとする音声と、山根会長自身が判定について語っているとされる音声を公開した。