白鵬、夏巡業に参加「巡業初日から出たい思いがあった」

 「大相撲夏巡業」(29日、大垣市総合体育館)

 右膝などを痛め先場所を途中休場した横綱白鵬(33)=宮城野=が29日、岐阜県大垣市で始まった夏巡業に参加した。支度部屋の床のビニールテープに足を滑らせて「右膝蓋腱(しつがいけん)損傷、右脛骨(けいこつ)結節剥離骨折の疑いで2週間の安静を要する」と診断されていた。

 先場所中に東京に戻り右足首から水を抜くなど治療。「注射で4本(水を)抜いた。医者も『こんなに抜くのは初めて』と言っていた。膝も足首も薬を打ってもらった」と重症だった。

 夏巡業には途中合流の案もあったが、ギリギリまで考え初日から参加。「先場所は状態良かったので悔しい。応援してくれる人は年に1回の名古屋でさみしい思いをさせた。場所に出られないなら巡業初日から出たい思いがあった」と語った。しばらくは土俵には上がらず基礎運動でじっくり体作りと治療に専念する意向だ。

 自身も含め3横綱が休場した名古屋場所では新鋭の関脇御嶽海(出羽海)が初優勝。「本当に場所前から顔つきが変わっていた。初日を見て今場所は違うな、と思った。簡単に寄り切っているように見えるけど圧力がかかっているから。体の寄せ方とか他の力士にはないものは持っている。ずばぬけてうまさはある」と評価した。

 一方で御嶽海は巡業などでは“稽古嫌い”で知られ、この日も土俵には上がらず、幕内の申し合い稽古には参加しなかった。白鵬は「同じ年代を(土俵に上がり)まわしていかないと」とチクリ。「巡業は長いから、(自身の体が)いい状態になれば愛してあげようかな」と“かわいがり”を予告した。

 8場所連続休場の横綱稀勢の里にも久々に顔を合わせた。「私は2場所連続休場明けでリズムをつかむのに時間がかかった。8場所は想像がつかない。また土俵でぶつかりたいし、横綱として何十場所も立ってもらえれば少し私の気持ちも分かってくれるかな。横綱の務めを感じてくれれば」と復活へのエールを送った。

 名古屋場所で横綱在位は丸11年となり12年目に突入。「モチベーションを見付けていくことが残りの相撲人生で大事。幕内1000勝をできれば秋場所(9月9日初日、両国国技館)で達成したい」と意気込んだ。

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