元小結の幕下常幸龍、勝ち越して十両復帰有力に「きつかった」

 「大相撲名古屋場所・千秋楽」(22日、ドルフィンズアリーナ)

 元小結で東幕下5枚目の常幸龍(29)=木瀬=が極芯道(錦戸)を上手投げで破り、勝ち越しを決め、来場所の十両復帰を有力とした。

 幕内だった16年初場所で右膝を負傷。十両に陥落し2場所負け越して同名古屋場所で幕下に降下した。右膝を手術し2場所全休。幕下43枚目まで番付を落とし、2年かけてはい上がって来た。

 「(再十両は)まだ分からないけど勝ち越して水曜日(25日に来場所の番付編成会議)を待つしかない」と、朗報を祈った。

 3連勝から3連敗して迎えた大一番だった。先場所も3勝3敗から敗れ昇進を逃していた。「きつかった。どうしても悪い方に考えてしまう。自分を信じてやってきた。最後に自分の相撲が取れた。ケガ前より強くなった」と力を込めた。

 十両のさらに上を見据える。「優勝した御嶽海に3年前、自分はここで勝った。もっと強くなる。自分に甘えない。栃ノ心、千代の国も膝を手術して間近で見てきた。稀勢の里関からも『待ってるよ』と言ってもらってきた。横綱、大関と戦う位置に戻りたい。幕内土俵入りを家で見るのはつらかった」としみじみと話した。

 2月には第二子となる次男、日彩(ひいろ)くんも誕生。支えてくれた家族のためにも、パパはここからもうひと花もふた花も咲かせる。

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